6月に入り、三重県尾鷲市の漁村・梶賀町では、古くから受け継がれる郷土料理の「あぶり」作りの最盛期を迎えています。
「あぶり」は、ごはんやビールにあう家庭の保存食として作られてきた郷土料理です。定置網にかかった小さなサバやカツオなどを竹串に刺して、桜などの木で1時間ほどいぶして作ります。
この日は、尾鷲魚市場と熊野市の漁港で仕入れた、小さなサバ約50キロを「あぶり」にしました。頭と内臓を手で取り除き、塩をまぶして30分ほど置いたものを一匹ずつ串に刺していきます。そして、火加減を見ながら、1時間ほど燻していきます。
今年は「あぶり」に使うサバの水揚げ量が少なく、例年に比べて、1か月ほど遅い5月の初めに作業を始めました。ですが、今は量もまとまっていて朝早くから、あぶり作りに追われているということです。
梶賀町の「あぶり」作りは、6月下旬まで続きます。