今月3日から、経営が厳しくなっていた鳥羽市の「海の博物館」が、市が運営する博物館として新たなスタートを切りました。
日本一海女が多い鳥羽市にある「海の博物館」は、漁業に関する貴重な資料を所蔵する民間の博物館です。海女漁の道具など国の重要民俗文化財約6900点を含む17万8000点あまりの資料が収蔵されています。しかし、10年ほど前から赤字経営が続いていて、貴重な資料の保存などが困難になっていました。
そこで、鳥羽市は、博物館の収蔵資料を譲り受け、土地と建物を約8700万円で買い取りました。そして、今月3日から「鳥羽市立海の博物館」として運営を開始しました。
施設の指定管理者は、もとの運営主体である公益財団法人科学協会に委託されます。しかし、新たに大学や観光協会の関係者らでつくる運営協議会を設置し、経営に関する意見を反映させるとしています。
また、鳥羽市では施設の改修などは行わず、海女に特化した展示や体験型のイベントを充実させて「情報発信力を高めていく」としています。5年後までに、年間の来場者 3万5千人を目指しているそうです。