熊野灘沖で水揚げされた新鮮なカツオを使った伝統の生節づくりがいま、尾鷲市で行われています。
生節づくりは、カツオ漁のある春から秋にかけて行われていて、新鮮な鰹をウラジロなどの葉とともに大きな釜で茹で、桜やクヌギなどで燻して香りをつけます。尾鷲市では、30年ほど前まで、生節やカツオ節を作る加工場が多くありましたが、今では、後継者不足から、数軒の業者しか残っていません。
このうち、尾鷲市で100年以上生節作りをしている大瀬勇人さんの加工場では、年間5トンほどを生産しています。出来上がった生節は、大きいもので一枚800円前後で販売され、その多くが地元で消費されることから、東紀州ならではの海の幸となっています。