2024年8月5日(月)〜6日(火)の2日間、三重県の小学生を対象とした、
「みえのうみ通信社2024~伊勢の名産ピンチ?養殖カキを徹底取材〜」を開催いたしました。
毎年恒例となったこのイベントは、
次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、
海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。
参加者のこども達が「こども記者」となって
三重県の海を取材・そして体験を通じて学び、記事にまとめます。
今年は「伊勢の名産ピンチ?養殖カキを徹底取材!」と題して、
伊勢湾が以前に比べて海の“栄養塩”と言われる海中の生き物にとって必須の
“塩類”と言われる様々な栄養源が激減してしまい、
伊勢湾の海の生き物、漁業の中でも特にカキ養殖に大きな打撃を与えている現状を取材しました。
初日は三重県水産研究所から取材スタート。
カキの生態と伊勢湾の地理的特徴が豊かな海をもたらしていたことを学び、
赤潮発生の歴史や近年の黒潮大蛇行、植物プランクトンの減少、
海水中の栄養塩とプランクトン数の推移をデータとともに説明を受けました。
カキ殻にはCO2を蓄積する効果があること、
今の海の問題を未来に向けてどう取り組んでいくかを子どもたちに投げかける形で講義は終了しました。
その後、浦村漁港に移動し、
漁船3隻に分かれてカキ養殖筏(いかだ)を見学しました。
8月頃のカキの生育状況、筏に使われる木材である「ひのき」やその後の利用方法など、
実際にカキ養殖に携わる人々からお話を聞き、
海に流れ込む栄養の変化が実際に起こっていることを現場で目撃する貴重な経験となりました。
海の博物館では、カキ養殖の展示物の前で館長の平賀氏からカキ養殖の歴史についてさらに学び、
昔、天然カキを採るのに使われていた道具を見学しました。
宿では鳥羽の海で採れた海産物が食卓に並ぶ夕食を楽しみ、学習のまとめを行いました。
2日目は答志島 和具漁港での植物プランクトン採取からスタート。
班ごとにネットを使いプランクトンを採り、顕微鏡で観察しました。
水の引いた岩場で天然のカキを見て、
1日中水の中で過ごす養殖のカキとの大きさの違いや
養殖の方法にはカキを育てるための人の知恵があることを知りました。
こども記者達は2日間の取材をまとめるとともに、
丸善水産の「牡蠣せんべい」とのコラボパッケージにイラストや文字でメッセージの作成を行いました。
11月24日(日)に日帰りで3日目の追加取材を行い完了となります!